お寺の日々シングルファザー住職の育児日記

今しかできない子育てを楽しむ

今しかできない子育てを楽しむ

京都市では5月17日まで休校を延長すると発表された。
休校もこれだけ長引くとさすがにダレてくる。
いつまで我慢すればいいのかがわかっていれば、モチベーションも維持できるけれど、ズルズルと休校の期間が長引くのはつらい。心が折れそうになる。子供たちだって同じことだろう。

ただ、休校が決まった時から、義務教育のカリキュラムでは学べないことをこの機会に触れさせたい、と思っている。

印象に残っている光景がある。

2016年の熊本地震のとき、避難所となっていた学校を訪ねたら、そこで調理していたのは大人ではなく、小学生ぐらいの子供たちだった。一丸となって、ニンジンを刻んだり、じゃがいもの皮をむいたり。もちろん、良き指導役がいてこそ成立することであるが、子供たちは最初料理経験がなくても、やってみればどんどんスキルアップする。しかも、大人が食事を持っていくと、「かまわんでくれ」と嫌な顔されることもあるのに、子供たちが配食するとみんな喜んで食べてくれるという。

「自分自身が誰かの役に立てる」という感覚。そしてそれを支えるスキル。そういうものを身に着けられたら、きっと子供たちの自信になる。

コロナ禍の今は、チャレンジするチャンス!!

ということで、休校期間中はわりと子供たちにシェフをやってもらっている。だいぶシェフレベルがあがってきたが、最近は少し飽きてきたのか、ふと気づけばだいぶ私が作るように……いかんいかん。気を取り直して、今日の夕食は子供たちにおねだり。しらすポテトのチーズ焼き。生協の食材セットだが、レシピ通りにしっかり調理できるようになってるからスゴイ。

そういえば、私自身、中学2年生の時に阪神淡路大震災に見舞われ、通っていた学校が兵庫県西宮市だったので被害が大きく、2週間の休校。その後も3月いっぱいは短縮授業。このとき比較的に時間があったので、チャレンジしたのが料理。焼き飯ぐらい作れるようになった。

わずかな経験だが自信になった。大学院中退後の一人暮らしの時にはわりと調理してたし、そして、離婚するにあたってもまあ調理面はなんとかなるか、と根拠ない自信を持てた。

子供のご飯作るのって、自分のご飯作るのとまったく違う……と離婚してから気づくことになるのだが、ともかくも一歩踏み出す勇気を持てるかどうかは、大きく人生を左右する。だから、生きたスキルを身に着けることは本当に大切だと思う。

料理以外には、撮影のアシスタント。龍岸寺ナムナムTV(→ チャンネル登録お願いします!)を開設したので、youtubeにアップする動画の撮影もぼちぼちやっていくつもり。なりたい職業上位にユーチューバーがあがってくる時代。父親がyoutubeに登場するのは子供たちには大事件。カメラの映り具合とか、ライトの当たり方とか、入念にチェックしてくれている。

他には、プログラミングとかも学ばせたいなぁと思う。ロジカルな思考や数学的な感性が身に着くんじゃないかなぁなどとも思いつつ、そこは未着手。これからの課題。

――などと書きながら、ダレている心を戒めている私。

コロナ禍、ともに乗り切っていきましょう。