山添真寛 ぼちぼち日記

ご先祖様の里帰り

ご先祖様の里帰り

先日、境内で珍しいトンボの亡き骸を見つけた。お腹がエメラルドブルーに光り、羽も全身も真っ黒け。名前を「ハグロトンボ」というそうな。田舎のお寺ではよく見かけたこのトンボ。

少し調べてみると、自然溢れる綺麗な小川や清流近くに生息とある。いやいや、このあたりに綺麗な小川や清流はないなぁ、でも近くの大きな自然溢れる公園から飛んで来たのかな‥‥。こんな都会の真ん中にもいるんだなぁ。

そして調べた記事にもう一つ興味深い事が書かれていました。

このトンボはお盆の時期に現れるらしく、古来から「亡くなった人の魂が姿を変えて現れるのが蝶やトンボ」と言われ、このハグロトンボは神聖な生き物とされて来たそうな。だからハグロの前に「御」をつけてオハグロトンボといったり、カミサマトンボともいうそうな。

私が境内で見つけたのもちょうどお盆を終えて間もないころ。まさにご先祖様の里帰りの一仕事を終えて、命つきた姿だったのでしょうか。お役目ご苦労様でした。来年は是非優雅に飛んでいる姿、お帰りの真っ最中のところを見せて下さい。