お寺の日々

イライラしたときどうしたらいい?

イライラしたときどうしたらいい?

なんかイライラする!

生きていれば誰しもイライラすることはあると思います。誰かに嫌なことを言われたというような原因がはっきりしていることもあれば、特になにも起こっていないのに漠然とイライラすることもあります。
かく言う私も以前、とある言葉が引っかかってなんだかモヤモヤイライラして過ごしてしまいました。その日は、「こんなことで気を悪くして1日過ごすなんて嫌だな」なんて思いながら床につきました。毎日気持ちよく穏やかに過ごしたいというのは、皆が望むことだと思います。

まずは心の声を素直に聞いてみよう

イライラすることは悪いことなのでしょうか?
私はイライラすること自体は悪いことだと思いません。問題なのは自分がイライラしているせいで、人に不快感を与えることです。イライラすること自体が良くないという考え方もありますが、イライラの感情は心の反応なので、無視し続けると心が壊れてしまうと思います。なので心の声を素直に聞いて、何に対してイライラしているのか考えてみましょう。特に思い当たる節がない時は、意図せず突発的に起こってしまった出来事(例えば、朝からお茶碗を割ってしまったなど)でも、とりあえず思いつくことを紙に書き出してみてください。ある程度原因が見えてくるはずです。

イライラの正体は?

人間には様々な煩悩があります。その原因となるものが、貪(執着)・瞋(怒り)・痴(愚かさ)と言われています。まさしくイライラは瞋にあたります。煩悩は私たちの心を苦しめるので良くありません。
また、仏教には「蓋」という考え方があります。意味は煩悩とほぼ同じです。人間の善の心が蓋をするように覆われている状態を指します。煩悩がある状態は心に蓋がしてある状態とも考えられています。蓋がしてあるから、正しく物事を見ようとしても見れないのです。
これから私なりの例え話をします。私たちが大きな壺に閉じ込められていたとしましょう。壺の中は真っ暗です。何かが外から壺をドンドンと叩く音が聞こえます。中から蓋を押そうとすれば、蓋を開けられるかもしれません。でも、怖くてどうにか蓋をはずされまいともがきます。しかし、外ではお釈迦様が助けようと壺をドンドンと叩いていたのでした。
蓋をはずせば怖い思いから逃れられたのです。これは蓋をはずさないと分からないことです。
なのでまずはイライラの原因をはっきりさせて心の蓋をはずしてあげることが必要だと思います。原因をはっきりさせて物事を正しく見る。そして解決策を考える。問題が解決したら、自然と心も落ち着くと思います。蓋をはずした状態のように、私たちは本来、冷静になれば正しく物事を見ることができます。普段から煩悩がない状態を心がけることが、穏やかに過ごすための近道だといえるでしょう。

文 龍岸寺徒弟・森田陽香