イベントレポート念持仏造立教室

メイドくーたんによる❤️念持仏造立教室開催レポート!第二回〜漆塗り編〜

メイドくーたんによる❤️念持仏造立教室開催レポート!第二回〜漆塗り編〜

仏具系ポップユニット「佛佛部」がお送りする「念持仏造立教室」
木彫から漆塗り、金箔押し、そしてお厨子の建立に開眼法要まで、仏像づくりの一連の工程を全て体験できる、超豪華ワークショップです。

第一回の「彫刻編」から約1ヶ月経った一昨日、第二回「漆塗り編」が開催されました。
今回も、メイドくーたんが開催レポートをお送りします!

前回に引き続き、池口住職とともにお経をお唱えして、教室がスタート。
第二回の講師をつとめられるのは、仏像専門塗師の伊東泰範さんです。


かなり珍しい、漆塗りのワークショップ!

前回彫ったお地蔵さまとも、一ヶ月ぶりの再会✨


メイドくーたんによるおまけカードにも注目!

実は今回の「漆塗り」編、前段階としての「胡粉下地」がとっても重要!

仏像を美しく見せるため、そして永く保護するための「コーティング」。
金箔と木のあいだに隠れている漆と胡粉の層は、縁の下の力持ちなのです。

(こちらの紹介動画も参照!➡︎https://youtu.be/pfdf-7TcX2I

まずは板を使って練習してみて、慣れてきたらお地蔵さまへ。
このあとの「水研ぎ」の工程のために、膠(にかわ)で練った胡粉の層をしっかりと盛っていきます。


お顔にもたっぷりと

昼食休憩の後は「水研ぎ」へ。
美しく仕上げるために、ここが肝心!

先ほど塗った下地の層を、磨いて滑らかにしていきます。
小さな砥石に水をつけて下地をこすり、布で拭き取ると、表面の質感が大きく変化!


実際に触って確かめます。感覚が大事🤲

仏像全体がすべすべになるまで、研いでは拭き拭き、を繰り返していきます。
なかなか根気の要る作業です…!


もくもく・・・。

職人さんが実際に使う砥石はこんな感じ!部分によって使い分けます。

自分の彫ったお地蔵さまはやっぱりかわいい。
だからこそ、お顔に手を入れるのはなかなか緊張する…という声も!

最初から最後まで自分の手で仕上げるからこその緊張感も、
このワークショップならではの醍醐味なのかもしれません。


細い砥石の、角度のついた面をうまく使って、
お顔の凹凸をはっきりさせていきます。これがなかなか難しい!

講師の伊東さんから、修行時代のエピソードや、仏具職人業界のこぼれ話なんかも飛び出しつつ、
和気あいあいとした空気の中で進んでいきました。


ばっちり、ツヤツヤに研げました!

手をかけたぶんだけ、愛着もひとしお・・・❣️

そしていよいよ漆塗りへ!
ホコリ厳禁の作業です。職人さんによっては、なんと裸で塗る方もいるんだとか…!


つかうぶんだけの漆を、「ウマ」という道具で漉していきます

さきほどまでの「胡粉下地」とはちがい、ねっとりとのびてすぐには固まりません。
ある程度の量をのせてから、溝にたまらないようにひっぱり出していきます。

緊張する参加者のみなさんに、「漆を信じてください」と伊東さん。
長年漆と向き合ってこられたからこその、重みのあるお言葉です・・・!


人毛のハケで、ゆったりと塗っていきます

塗り終わった仏像に、ほこりが入っていないかチェック。
職人さんの鋭い眼光!!!

そして・・・ついに完成!


つやつやになりました✨

塗りたての漆の美しい艶に、参加者のみなさんもうっとり。
「これはこれで、飾っておきたいかも…!」なんて感想も。

お地蔵さまたちには、漆を乾かすための、特製「ムロ」に入っていただきます。


箱の中で、おやすみなさい・・・💤

講師 仏像塗師・伊東泰範さんより

「念持仏造立教室」の二回目となります漆塗り編では、特殊な材料、道具にも触れて頂きます。
胡粉、砥石、漆刷毛…
 工程が多いぶん、説明も多くなる中、皆さん熱心に、取り組んで頂けました。
専門的な技術だけに楽しんで頂けるか心配もあったのですが、ある参加者さんがご自分のお地蔵さんを研ぎながら「可愛いー♪」と仰られた言葉を聞いて、ちょっと大変だからこそ愛着も増してゆく、まさにこの教室のコンセプトを感じて頂けていたようで、こちらが嬉しい気持ちにさせて頂きました。

参加者の皆さん、今回も一日お疲れ様でした🙏✨

来月は、金箔押し師の藤澤のりふみさんをお招きしての「箔押し編」となります!
全四回のワークショップも折り返し、ついに仏像本体が完成・・・!

次回の開催レポートもお楽しみに!

メイドくーたん

執筆メイドくーたん

龍岸寺にお仕えするメイドです。
皆様とともに仏教文化を学び、人類の営みに萌え、「佛議」を醸してまいります
文学(修士)/イラストレーター